22時12分02秒 [日々の生活]
デジタル庁という行政組織ができたり、「デジタルが苦手な高齢者」みたいな表現が使われたり、何かとPC・タブレット・スマートフォンのようなコンピュータ(情報通信機器)を指して「デジタル」と言われる世の中ですけども、デジタルというのは電子機器のことだけを指すわけではないんですよね。「そろばん」もデジタルですし、「指を折って数える」のもデジタルです。
コンピュータを使っておらず、電気すら使っていなくても、デジタルなものはあるのです。
そろばんの珠は、例えば一珠を1つ上に動かすと「1」を表します。この珠1個分の移動距離を100%としたとき、ほんの少しだけ微妙に足りない97%ぶんだけしか珠を動かさなかったからといって「0.97」という値を表すわけではありませんよね。一珠を使って表されるのは「0」か「1」のどちらかだけです。こういうのをデジタルと言います。
物の総数を数え上げるときに、両手の指を折って数えることがあります。たいていは親指から順に折って数えると思いますけども。これも、親指の曲げ方がほんの少しだけ足りなかったからといって「0.9」を表したりはしませんよね。1本の指で表されるのは「0」か「1」のどちらかだけです。指を曲げてさえいれば、その曲げ方が足りていても足りていなくても「1」は「1」です。こういうのをデジタルと言います。
そろばんも指も、どちらも電力は使っていませんが「デジタル」です。
なお、そもそも「デジタル(digital)」という言葉の語源は「指で数えること」なのだそうです。「digit(ディジット)」が「指」のことなのだとか。
アナログは、例えば自動車の運転席にある速度計を思えば分かりやすい気がします(最近はデジタル表示なのもありますが、針があるタイプを思い浮かべて下さい。^^;)。
例えば速度を示す針が 50km/h と 51km/h のちょうど中間を指しているなら、それは 50.5km/h を表していますよね。その位置からさらに半分ほど 51km/h の方へ針が移動したなら、それは 50.75km/h を表します。
時針・分針・秒針のある時計(アナログ時計)では、秒針がコチコチ言わずに連続的に動く『連続秒針』タイプの製品があります。秒針がうるさくないメリットがあるので、アナログ時計を買うならお勧めです。この連続秒針タイプの時計を考えるのも分かりやすいでしょうね。
例えば、秒針が「0秒」と「1秒」の間を90%ほど移動したとき、それは「0.9秒」を表しています。92%だけ移動したときなら「0.92秒」ですね。
体温計とか温度計とかは最近はデジタル表示なものが多い気がしますが、ガラス管に赤色の液体が入った温度計もありましたよね。液体の端が36度と37度の中間にあれば、それはもちろん「36.5度」を表しますよね。
このような、連続的に変化する量で表現されるもののことをアナログと言います。
というわけで、そろばんはアナログではなくデジタルなのです。
そろばんで計算できたり、指を折って物を数えることができるなら、デジタルを使えているわけです。(笑)
したがって、「デジタルが苦手」と言ってしまったら、偏屈な人からは「指を折って物を数えることもできないのかな?」と思われてしまうかもしれませんので、気をつけましょう。
逆に、「デジタルが得意」と言ったところで、偏屈な人からは「指を折って物を数えるくらい皆得意でしょうね」くらいにしか思われない可能性もありますので、もう少し具体的に何が得意なのか主張した方が良いと思います。(笑)
なお、個人的にはデジタル庁は「IT庁」ではないのかな、と思っています。
IT(Information Technology)を使って行政の効率化を図ろうということなんじゃないんですかね。
ただ、「コンピュータで処理可能なようにする」という意味で「デジタル化(Digitization)」という言葉もあるので、そのデジタル化を図る組織という意味で「デジタル庁」でも良いのかもしれませんが。^^;
まあ名称は何でも良いので、あらゆる行政手続きが自宅でネット経由で済むようになって欲しいです。
あと、マイナンバーカードの有効期限が10年なのに、そのICに載せる公的個人認証の有効期限が5年しかないのもどうにかなりませんかね……?(来年の確定申告までに更新が必要なので今年中に市役所へ行かねばならぬ。)
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