11時55分09秒 [ATOK]
最初の文字入力ステップである「漢字変換」の段階で辞書引きができるなら、もはやググる必要がないよね、という話。
ググるためには、調べたい単語を入力して送信する必要がありますよね。Google(などの検索サービス)が、どれほど必要なステップ数を削減しても、最初の「検索語を入力する」という段階は削りようがありません。
つまり、ググるためには短くても「入力」→「検索」という2ステップが必要です。しかも、(日本語を検索したいときには)単にキーを押すだけではなく、漢字変換という前処理が必要です。
最近はウェブ上で国語辞典が公開されているため、単語の意味ならググれば簡単に調べられます。
でも、「意味を調べたい」と思ってから実際にググるためには、ブラウザを起動して、Googleページを表示するなり検索バーをGoogleにセットするなりして、調べたい単語を入力して送信する必要があります。結構な手間です。
ところが、この最初のステップである「入力」の段階で単語の意味を調べられるのが、日本語入力機能(IME)のATOKです。
物書きが愛用するATOKは、オプションで様々な電子辞典を加えられます。これは、単に漢字変換ができるだけではなく、漢字変換候補を表示すると同時に辞書引きもして、各候補の意味を見ることができます。
▲「しょうしゃ」の漢字変換候補を表示すると同時に、辞書引き結果も表示されているところ。
この機能があるため、「自分が書こうとしている単語の用法が本当に正しいかどうか」、「もっと他に適切な単語がないか」……などを常に確認しながらあらゆる文書を書けます。物書きが(わざわざ有償ソフトである)ATOKを利用する最大の理由はここにあると思います。
で、話を戻しますが、この「漢字変換の段階」というのは、ググるために必要になる必須のステップです。そのステップ内で「辞書引きする」という目的が達成されてしまいます。
しかも、別にブラウザを起動する必要もなく、特定の入力欄にカーソルを移動する必要もありません。文字入力が可能な場所でならどこででも辞書引きができるわけです。(さらに、市販の辞典辞書に掲載されている正しい(可能性の高い)意味が得られます。)
なので、(ATOKに電子辞典を加えていれば)単語の意味なら、ググるよりも遥かに早く調べられるわけで、ググる必要がありません。
というわけで、タイトルに書いたとおり、単語の意味や歴史的出来事を調べる場合には、もはやググらなくなったのでした。(私の環境には、 広辞苑・大辞林などの辞書と、百科事典が入ってます。)
Googleは無料の日本語入力機能(IME)を開発して公開しています。最近はあんまり新しい話題を耳にはしませんが。これは、ネット上から変換候補を探ってくるIMEで、時事用語の変換に強い(ことが期待できる)ことで一時期話題でした。
もしGoogleが、このIMEをさらに進化させて、ATOKのように「漢字変換候補を表示する段階でググった結果を表示する」ようになると、ATOKにとってはそこそこの脅威になりそうな気はします。(^_^;)
もっとも、ウェブ上に存在する情報は(市販の辞典辞書と比較すると)正しい可能性が低いので、それだけでATOKの優位性が失われるわけではありませんけども。
ユーザが調べ物をする際のステップ数を、究極に削減するには、この「ATOK方式」とでもいうか、「入力の段階で結果も出す」という処理になるだろうなと思います。(^_^;)
文字入力にIME(Input Method Editor)機能がデフォルトで必要な言語圏でしか使えない方法なので、世界的にそうなることはないでしょうし、Googleはそこまではしないかな、とも思いますが。(^_^;)
世界的に使える方法として進んでいるのは、音声認識の方ですね。入力方法自体を変えようという方向で。
キー入力よりも早くしようと思ったら、入力操作自体を省略するしかないでしょうし。それっぽいのを最初にやったのが、AppleのiOSに搭載されたSiriの音声認識+自動検索という気はします。ただ、私が意味を調べたいと思うのは、文書を書いているときが多いので、「Siriを起動する」というステップの分、遅いですけども。音声認識入力だけで文書を書く場合があったとしたら、早いかもしれません。(物書きでなければ、そこまでたくさんの(誤りのない)文章を書く頻度もないでしょうし。)
関連日記:
◆変換だけが日本語入力ではない(2009年12月 4日)
この日記へのコメントはお気軽に! コメント数:0件
コメント数: 0件