にしし ふぁくとりー:西村文宏 個人サイト

Presented by Nishishi via Movable Type. Last Updated: 2025/12/24. 22:32:17.

電子ペーパー(電子インク)端末として、Kindle Paperwhite 第12世代を調達した話

初めての電子ペーパー(電子インク)端末

ずっと以前から気になってはいたものの、実際に調達するのは躊躇っていた電子ペーパー(電子インク)端末ですが、先月にようやく調達しました。Kindle Paperwhite 第12世代。電子ペーパー端末を使うのは初めてです。

Kindle Paperwhite 第12世代 パッケージ Kindle Paperwhite 第12世代 本体(開封直後)

これはKindleなので、Amazonの電子書籍しか読めない読書専用端末です。
他にも電子ペーパー端末としては、もっと汎用的なAndroid OSが稼働する電子ペーパー製品も存在はしていまして、どうしようかな~~~~~~と、かなーり長いこと迷ったのですが、汎用Androidだとどうしても反応速度には難がある(普通のAndroid端末のような速度では絶対に使えない)という話だったので、そこは将来の技術向上に期待しつつ保留にして、まずは(機能がKindle閲覧機能しかない代わりに)そこそこな速度を期待できるKindleを選択しました。

※一般的に単に「Kindle」とだけ言うと、

  • 電子ペーパー端末のKindle」の他にも、
  • Kindle Fire HD」のような普通の液晶タブレット端末(OSは2025年時点ではFireOS)や、
  • Android OS、iOS上の電子書籍アプリである「Kindleアプリ」、
  • それらの各種Kindle上で読める「電子書籍データそのもの」

……などのことも含みそうですが。ここでは、「電子ペーパー端末としてのKindle」の話をします。

端末の反応速度は充分に速くて驚き

電子ペーパー端末での一番の心配事は反応速度だったのですけども、実際に使ってみると、タップもスワイプも充分普通な速度(タブレット等とほぼ同じ感じ)で驚きました。

電子ペーパーですから(1画面ずつ全体を描き換える動作になるため)『滑らかなスクロール』はできませんから、タブレットのようにスワイプ操作に合わせたアニメーションのような動作が見えるわけではありません。でも、ページ送りのためのスワイプ操作に対する反応速度は、タブレット上の電子書籍アプリと変わらない感じがしました。
反応速度は完全に充分ですね。ここまで充分な速度があるとは予想していませんでした。全然大丈夫!

Kindle Paperwhite上でのライブラリの表示画面

起動速度(復帰速度)もとても速いです。
電源ボタンを押してから、ほんの数秒で使えるようになります。これはなかなか便利で、「もっと早く買えば良かったな」という気もします。

▼もしかしたら、この第12世代からようやくまともな速度になったのかも?

ただ、ここまで反応速度が速くなったのは「この第12世代から」というレビュー記事もちらりと目撃しました。

以前から(電子ペーパー端末の)Kindleを使っている人の解説を読むと、「遅い」・「軽快さを期待してはいけない」みたいな感じの注意喚起というか牽制というか補足というか軽い警告みたいなことがよく書かれていたので、以前の世代だともっと明確に遅かったのだろうと思います。実際、過去に何度もそういった話を目撃していたからこそ購入するかどうかを迷っていたわけですし。

ただ(おそらくこの第12世代からは)反応速度が改善されているのでしょうね。その改善要因がCPUパワーなのか、電子ペーパー側の性能なのかは分かりませんけども。滑らかなスクロールはできませんけども、本を読むには本当に充分です。

※注:電子ペーパー端末の反応速度に対して私が持っていた『元々の期待値』がかなり低かったために、余計に速く感じられている可能性もありますけども。^^;

画面サイズは文庫本と概ね同じ

Kindle Paperwhiteの端末サイズは7インチです。コミックと文庫本の中間くらいの大きさで、画面だけの大きさを考えると「文庫本の本文面積」とほぼ同じ感じではないかと思います。
下図は、コミックと文庫本とKindle Paperwhiteを比較したところです。

Kindle Paperwhite 7インチとコミック・文庫本のサイズ比較

もちろん文字サイズは設定画面で調節できますから、1画面に見える分量を犠牲にする代わりに文字を大きくしたり、逆に文字サイズを小さくすることで1画面内に表示できる文字数を増やしたりもできます。

読書しかできない端末なのでセットアップも極めてシンプル

完全に読書機能しかない端末なわけですが、セットアップ画面上のUIは概ねPC等と同じ一般的なものです。
下図1枚目は、初期設定画面の1つとして出てきた「子供用に設定しますか?」の質問画面です。ラジオボタンや「次へ」ボタンなど、一般的なUIも普通にタップ操作で使えます。2枚目は端末オプションの設定画面。

Kindle Paperwhite セットアップ Kindle Paperwhite 設定画面

電源OFFでも画面が消えないのが新鮮ですね。
電源をOFFにすると、ランダムで適当な画像が下図のように表示されてから電源が切れるようです。なので画面は真っ白や真っ黒にはなりません。(もしかしたら設定で変えられるのかも知れませんけども、そこまではまだ見ていません。)

Kindle Paperwhite 電源OFF状態1 Kindle Paperwhite 電源OFF状態2 Kindle Paperwhite 電源OFF状態3 Kindle Paperwhite 電源OFF状態4

なんとなく筆記具に関係するような写真がランダムに表示されるのかな、という気がしています。

▼ハイライトやキャプチャはできるが、キャプチャ画像の確認はPCから

画面の対角(左上と右下、または右上と左下)を同時にタップすることで、そのとき表示されている画面をキャプチャできます。
ただ、キャプチャ内容を確認する機能は搭載されていないので、PC等にUSBで接続することでストレージを覗いてファイルを取り出すしかありませんが。(もっとも、キャプチャする目的はPCに保存するためですから、もちろんその仕様で充分です。)

Kindle PaperwhiteをPCに接続したところ Kindle PaperwhiteをPCに接続したところ

上図は、USBケーブルでWindows PCに接続したときのKindle側の表示と、Windows側で「Kindle Paperwhite」のストレージが認識されているところのキャプチャです。スクリーンショットは、screenshotsフォルダの中に、日時をファイル名にしたPNGファイルとして保持されています。ドラッグしてPCにコピー可能です。Kindle側では過去のキャプチャ画像を削除する機能もないので、PC側からストレージの中身を覗いたときに直接削除しておく必要があります。(画像アイコンで画像内容がプレビューできないのは、Kindle側の仕様ですかね?)

普段からURLエンコードを気にする機会が多いためか、ファイル名に半角「+」記号が含まれている点にちょっとドキッとしますが(^_^;)、少なくともメジャーなOSでは、ファイル名に半角「+」記号を使っても特に問題はないですね。^^;

なお、モバイルOS用のKindleアプリ等と同様に本文をハイライトする操作も可能ですが、端末がモノクロなので色の指定はありません。
ハイライトした部分のキャプチャ画像をPC側に取り込んで確認すると、ハイライトそのものも灰色で塗られていました。(Kindleアプリでのデフォルト色は黄色だと思いますが、「実データは黄色で、それがモノクロKindleでは灰色に見えている」というわけではなく、「実データも灰色」のようです。)

購入する場合はKindle Unlimitedの使用権が付属している方を選択しましょう

なお、電子ペーパー端末なKindleには、以下の2種類が全く同じ価格で販売されています。(謎です)

販売価格が異なるのなら納得ですが、付属の有無に関わらず価格が同じなので、付属している方を購入する方がお得です。
購入から3ヶ月間、Kindle Unlimitedの本が読み放題になりますから。

※そのままだと「3ヶ月後に自動更新」扱いになりますので、購入後にKindle Unlimited Centralからメンバーシップの解約手続きをしておくと良いです。(期間満了を待たなくても、事前に解約手続きをして問題ありません。その場合でも、特典の期間が終わるまでKindle Unlimitedは普通に使い続けられます。既に利用中の本はもちろん、まだ利用していない本を新たに利用することもできます。)

▼電子ペーパー端末のKindleにはだいたい4種類

最近になってカラー表示ができる電子ペーパーKindleも出てきました(米国では昨年から販売されていたようですが)。ただ、液晶ほどの明確な色表現ができるわけではなく、液晶と比較すると解像度の荒さが目立つというような感じのレビュー記事も見ましたので、私は今回は(初めての電子ペーパー端末としては)見送ったのでした。価格も(比較すると)高いですから。

たぶん、電子ペーパー端末のKindleは今のところ主に4種類あります。

あと、一部のモデルには「シグニチャーエディション」という名称が加わった、ちょっと仕様がアップグレードされている製品もありますが。
Kindle Paperwhiteのシグニチャーエディションには例えば自動で画面の明るさを調整してくれる機能があるようですが、レビューを読むと「むしろその機能は要らない」みたいなことが書かれていたので選択しませんでした。確かに、読書中に画面の明るさが勝手に変化するのはあまり望ましくない気がします。というか、そういう調節は100%ユーザ側に任せて欲しいと思うタイプですので。(もちろんその辺は人に依るでしょうけども。)

最も言いたいのは:速度は充分

というわけで、初めての電子ペーパー(電子インク)端末として、Kindle Paperwhite 第12世代を調達した話でした。

長々書きましたけども、言いたいことは、反応速度は充分、ということです。
全然もっさりしていません。タップすればすぐに反応しますし。

もし「速度が不安だから調達を見送っている」という場合は、この第12世代ならもう買って良いと思います。
ほとんど電力を消費しないので、タブレットと比較すると相当に充電頻度は低くて済みます。

既に1ヶ月以上使っていますが、快適な読書端末です。
Kindle本しか読めないという1点を除けば。
Kindle本しか読めない点が最大のデメリットではありますね……。だからこそ、他の電子書籍アプリも動かせる「汎用のAndroid OSが動作する電子ペーパー端末」と長く迷っていたわけですが。

これくらい動作が軽快で、汎用のAndroid OSが動作するような電子ペーパー端末が出てきてくれると良いのですけどもね……! 今後の技術革新に期待したいところです。
いや、別にOSがAndroidである必要はなく、要は、Dolyとかhontoとか、メジャーな電子書籍ストアの本が読めるアプリが動作するOSであれば良いわけですが。でも、それなりにOSがメジャーでないと、そもそも各社が電子書籍アプリをリリースしてくれないでしょうからね……。一番良いのは、音楽データと同様に、電子書籍データも自由に好きな電子書籍端末(アプリ)へデータを持って行って読めるようになることですが。もちろん、DRM面(違法コピーの問題)を考えると、まず無理だろうな、とも思いますけども。

何にしても、電子ペーパー(電子インク)は、当初に予想していた以上に良いです。

コメント

コメント数: 0件

コメント投稿欄 この日記に対するコメント投稿を歓迎します。



※本文中にURLは書けません。(書くと投稿が拒否されますのでご注意下さい。)

※ご投稿頂いた内容は、掲載前に管理者が確認する設定にしている場合があります。たいていは数日以内には表示されるはずですので、気長にお待ち願います。m(_ _)m

著者紹介


にしし(西村文宏)

にししでございます。本書いたり記事書いたりしてます。あと萌えたり。著書5冊発売中です(Web製作系4冊+小説1冊)。著書や記事は「西村文宏」名義。記事は主にAll Aboutで連載。本の最新刊は2011年3月に発売されたライトノベルでございますよ。

Twitter:にしし/西村文宏
にしし/西村文宏 on facebook にしし/西村文宏 on mixi フォローはお気軽に!

にしし(西村文宏)連絡先
☕ コーヒーをおごる

著書一覧と詳細

にししふぁくとりー Sakura scope内限定での主要なカテゴリ

--- 当サイト内を検索 ---