にしし ふぁくとりー:西村文宏 個人サイト

Presented by Nishishi via Movable Type. Last Updated: 2022/04/22. 12:58:10.

ウェブサイトを閉鎖する場合でも、ドメインは(すぐには)手放さない方が良い

独自ドメインを使って運営していたウェブサイトを閉鎖することになった場合、レンタルサーバの契約は破棄しても、ドメイン名の権利までいきなり手放すのは避けた方が良いです。

長く運営してきたウェブサイトであれば、ページ数もそこそこあり、様々なウェブサイトからリンクされてもいるでしょう。そのようなウェブサイトの場合、検索サイトからそれなりの評価値を得ているはずです。

その状況で、ドメイン名の権利を手放してしまうと、広告会社などの第三者に同じドメイン名を取得され、ダイエットサプリやら何やらの宣伝サイトが作られてしまうかもしれません。そうなると、まるで元のサイトオーナーが、怪しげな薬の宣伝サイトに運営内容を切り替えたのかと誤解されてしまう可能性もあります。

ドメイン名の取得は、早い者勝ちです。それは、「今まで誰も取得していなかった」名称であっても、「誰かから手放された」名称であっても同様です。そして、一度誰かに取得されてしまうと、(その人が手放すまでは)手に入れることはできません。
自分がかつて使っていたドメイン名を再度利用したいと思っても、誰かに取得されてしまっていれば、取り返しようがないわけです。

個人サイトで、わりと特殊な名称を使っていた場合、「誰もこんな名称ではドメインを取得しないだろう」と考えるのは必ずしも正しくありません。広告掲載を考えたとき、必要なのは「そのドメインに与えられている評価値」であって、ドメインの名称などはどうでも良いのですから。例えランダムにしか見えない文字列を使ったドメイン名であっても、(検索サイトなどからの)評価値がそこそこあれば、充分な価値があります。

新規のドメイン名を使って広告サイトを立ち上げても、そう簡単にアクセス数が得られるわけではありません。内容が広告なのですから、リンクも得られないでしょうし。
ところが、「閉鎖されたウェブサイト」のドメイン名を使って広告サイトを作れば、閉鎖前に与えられていた評価値(や、様々なサイトからのリンク)があるため、開設直後からそこそこのアクセス数が見込めます。なので、「手放されたドメイン名」には需要(価値)があるわけです。ドメイン名が何であれ。

というわけで、ウェブサイトを閉鎖する場合でも、ドメイン名の権利は(すぐには)手放さない方が良いです。レンタルサーバは解約しても、ドメイン名の維持はしばらく続けておく方が望ましいでしょう。(※「サーバの契約」と「ドメイン名の維持」は別々のものです。ドメイン維持とサーバ提供の両方のサービスを提供している会社も多いですが、A社でドメインを維持し、B社のサーバで利用する……という運営も可能です。)

安いレジストラなら、ドメイン名の年間維持費は(ドメインの種類にもよりますが)だいたい800~950円くらいです。今使っているところが高いのであれば、安いレジストラに移管した上で、しばらく維持しておくと良いのではないでしょうか。

また、「ドメイン名を取得しているものの、サーバは契約していない」というユーザ向けに、転送サービスを無料で提供しているレジストラもあります。そのような転送サービスを使えば、自身の運営する他のウェブサイトへリダイレクト(転送)させることもできます。こうしておけば、リンクをたどってアクセスしてくれた人々に対しても親切でしょう。

最終的に、ドメイン名の価値がなくなったところで、権利を破棄すれば良いのではないかと思います。(他サイトからのリンクは、もしかするとなかなか修正されないかも知れないので、完全に価値がなくなることは、ないかも知れませんが……。^^;)

何にしても、ウェブサイトの閉鎖と同時にドメイン名までも手放してしまうのは、避けた方が良いと思います……という話でした。

関連日記:
ウェブサイトを閉鎖するときはSEO的価値を消滅させてから(@2022年4月22日)
放棄した独自ドメインが広告サイト化してしまうダメージに注意(@2016年10月1日)

コメント

コメント数: 0件

コメント投稿欄 この日記に対するコメント投稿を歓迎します。



※本文中にURLは書けません。(書くと投稿が拒否されますのでご注意下さい。)

※ご投稿頂いた内容は、掲載前に管理者が確認する設定にしている場合があります。たいていは数日以内には表示されるはずですので、気長にお待ち願います。m(_ _)m

著者紹介


にしし(西村文宏)

にししでございます。本書いたり記事書いたりしてます。あと萌えたり。著書5冊発売中です(Web製作系4冊+小説1冊)。著書や記事は「西村文宏」名義。記事は主にAll Aboutで連載。本の最新刊は2011年3月に発売されたライトノベルでございますよ。

Twitter:にしし/西村文宏
にしし/西村文宏 on facebook にしし/西村文宏 on mixi フォローはお気軽に!

にしし(西村文宏)連絡先
☕ コーヒーをおごる

著書一覧と詳細

にししふぁくとりー Sakura scope内限定での主要なカテゴリ

--- 当サイト内を検索 ---