にしし ふぁくとりー:西村文宏 個人サイト

Presented by Nishishi via Movable Type. Last Updated: 2025/12/07. 19:39:03.

Sakura Scope (2025年12月)

ちょっと倒錯気味な、ただの日記です。(^^;)
これはやばいと思われた場合は、お早めに閲覧を中止されることをお勧め致します。

2025年、もはや役に立つことを書こうとすることに意味はないかも?

もう師走?

2025年ももう12月ですよ。今年に入ってこれまでに書いたブログ記事は4月の1本だけです。ブログ(Web日記)は1997年頃から書いていた気がしますけども、半年以上も書かなかったのは初めてです。短文はほぼ毎日どこかに何かしら書いてはいますから、文章を全く書かなかったわけではないのですけども、ブログ記事として「タイトルを付けた長文」はほぼ書きませんでしたね……。Pixiv Fanboxには月2本ペースでタイトル付きの(ほぼ)長文は書きましたが、あれは「自作ツールの解説」のような面が大きいですから、ブログとはちょっと異なる気がしますし。

何にせよ、自サイト(いま見ているこのサイト)のブログコーナーには、今年はまだ1本しか書いていなかったわけです。
昨年には「今後は軽率に書きたい」などと宣言していたのですけども、軽率も深慮もなく、そもそもさっぱり書きませんでしたね……。_(┐「ε:)_

とはいえ、書くネタがなかったわけではありませんし、書きたくなかったわけでもないのですが。
今年は「独自ドメイン取得25周年」ということで(※11月15日がそうでした)、ここのWebサイトを大幅リニューアルしたい、と考えていました。なので「次にブログ記事を書くのはリニューアルの後だ!」と思っていた……ものの、他の開発案件とかでリニューアル作業が延び延びになってしまった結果、ブログ部分のリニューアル作業すらも進まなかったので何も書けないまま来てしまった、ということです。

ブログ周りをリニューアルしている間に新たな記事を書いてしまうと、その記事をまた改めて新システムへ移行しないといけないのが面倒なので、「リニューアルが終わるまでは新規記事の投稿は控えよう」と思っていたのが敗因でした。当初はここまで延び延びになる(というかほぼ止まる)とは予想していなかったので……。ブログ記事のサイドバーに「見出しを自動的に目次化した項目」を表示して、スクロールに合わせて当該項目の選択状態が自動追随されるようなモダンな仕組みまでは作ったんですけどもね……。
ブログシステム全体の完成には至らないまま、ずいぶん放置してしまっています。もはや何をどう作りかけていたのかすら忘れてしまいました。_(:3」z)_

リニューアルは先送りして、書くのを再開するかー

さすがに半年以上も何も書かないのは放置しすぎなので、これはもうリニューアルの方を先送り『確定』ということにして、従来システムのままでブログも書くようにしたいな、と思い直しました。
何も書かないと、書き方を忘れてしまいそうですし、文章力も(元々あるかどうかはともかく)衰えてしまう気もしますので、やはり何かコンスタントに長文も書いておいた方が良い気がしますので。

昨年の春に「役に立つ記事を書かねばならないと思ってしまうとブログ更新が滞る」という記事を書きました。
内容は、

  • 「役に立つ記事を書こう」と思ってしまうと、
  • 『役に立たない記事(=何かの役に立つわけではなさそうに思える記事)』が書きにくくなってしまい、
  • ブログの大半は元々そういう「役に立たない記事」で構成されているので、
  • 結果としてブログの更新が滞ってしまう

……という話だったんですけども、むしろ今後はその『役に立たない記事』の方にしか価値が発生しない世の中になるのではないか……と感じられるようになってきたので、ちょっとその辺のことを以下に書いてみます。

もはや役に立つことを書こうとすることに意味はないかも?

最初に注釈ですが、ここでの「役に立つ」というのは、IT分野の解説記事の場合の話です。他の分野だとWeb上での背景事情は異なりますから。
私が個人的に書ける可能性のある解説分野というと、ほぼPC・Web系の話だけですから、そういうのを書こうとする意味がなくなりそうだな、という気がしている、ということです。

あと、

  • 「役に立つ記事の存在に意味がなくなる」と言いたいわけではありません(何せ「役に立つ」わけですからね^^;)。
  • また、「書くことに意味がなくなる」と言いたいわけでもありません。

そうではなくて、「役に立つことを書こうと考えること」の意味、みたいな感じです。

▼オーダーメイド解説記事をその場でAIが生成してくれる世の中

AIの進化が凄まじいですよね。最初にChatGPTが出てきたときも驚きでしたけども。さらにいろんな生成AIが出てきて、それらもどんどん進化してきて、しかも概ね無料で使える世の中になっています。

もちろん、生成AIにはハルシネーション(=存在しない事実をあたかも真実であるかのようにもっともらしく回答してしまう現象)の問題があるので、AIが語った内容をそのまま信用するのは危険ですが、IT系の情報は元々ネット上に莫大に存在していたこともあって(学習に使える材料が豊富なので)、IT関連の(特にメジャーな技術の)解説はわりと正しいことを出力してくれているように思います。

すると、役に立つ解説はAIがしてくれるので、新しい技術の一次情報とか、一次情報の出元に極めて近い技術者とかでない限り、「役に立ちそうな解説」を書く意味はもうないんじゃないかな、という気がしています。(特に個人サイトに。)

▼同じことに対する複数の解説記事の存在が歓迎されるのは、複数の切り口がある方が役に立つから

ネット上には昔から、同じことを解説した記事が多数ありますよね。ある1つの技術についても、いろんな人がいろんな場所で解説しています。
これまで、そのような同じことを説明した解説記事がいろいろ存在している方が良かったのは、「何を『分かりやすい』と感じるかは人それぞれなので、たとえ同じことを解説した記事でも、様々な切り口がある方が望ましい」というような面もあったと思います。
特に「初心者向けの解説書」として同種のことを解説した書籍が多数出版されるのも、その辺が理由ですよね。予備知識は人によって異なりますから。

例えば、解説文の中にショートカットキーを出す場合、[Ctrl]+[C]とだけ書けば分かってくれる人も居れば、「[Ctrl]キーを押し下げたまま[C]キーを1回押す」みたいな説明がないと分からない人も居るわけで、「どれくらい詳しく書かないと分かってもらえないか」が様々なので、(最終的に解説していることは同じでも)そういった様々なスキルレベルに合わせた解説の存在に需要があったと思います。

▼読者(質問者)のスキルレベルに合致した解説をその都度生成できるAI

ところが、その「初心者に分かりやすく」(というか「質問者のスキルレベルに合わせた解説を出す)というのこそ、まさしく生成AIに向いていることですよね。

質問文と共に「これくらいのスキルレベルに合わせた解説をしてくれ」と注文することもできますし、とりあえず質問してみてから得られた初回の解説に不明な点があれば、その点を直接質問することもできますし、必要なだけ詳しい解説を引き出せますから。
AIが「自分専用の解説記事」をその場で生成してくれるようなものですよね。

必要なだけいくらでも詳しく説明してくれる教材(ツール)がある世の中なら、もはや「その人のスキルに合致しそうな解説記事」みたいなのを最初に用意しておく必要はないでしょう。

※もちろん、AIが生成する解説が正しい保証はどこにもないわけですが。(ただ、IT系のメジャーな技術に関してなら、よほどおかしな質問の仕方をしない限りは、概ね正しい情報を返してくると考えて良さそうな気がしています。)

▼IT系技術の解説記事に需要はあり続けるか?

だとすると、IT系の解説記事の大半に需要はなくなるのではないかな、という気がします。
まあ、それは(今の時点では)言い過ぎかもしれませんけども。

今の時点では、生成AI(Chat AI)が生成する解説コンテンツは文章だけで構成されていますから、(人間が作る)図付きの説明の方が分かりやすい可能性はあります。でも、そういう図付きの解説を生成できるようになるのも、きっとすぐでしょう。教材としての生成AIの有用性はもはや明らかですから、そういう方向性を重視するAIも出てくる(または既存の生成AIがそうなっていく)でしょうし。

もちろん、AIが解説を生成するためには事前に情報を得る必要がありますから、誰かが最初に提示した情報を読まない限り生成できません。
なので、一次情報はもちろん、それを元に書かれた最初の方の技術解説には需要はあり続けるでしょう。(AIが読むだけでなく、そういう一次情報は元々、先端技術を活用する人々が直接参照するわけですし。)
でも、そこからさらにもっと下流の「初心者向けに易しく解説します」みたいな記事の需要はなくなりそうに思います。

※万民が生成AIを教材として直接使うようになれば、の話ですが。2025年の今の時点では、むしろ、そういう生成AIに作らせた解説を「初心者向けに解説してみました」と言って(騙って?)静的コンテンツ(Webページ)を乱造する広告収益目的のサイト等もありそうですが。┌(:3」└)┐

▼書籍のような、順序立ててまとめられたコンテンツなら……?

たぶん、書籍のように、順序立ててイチから解説されるようなコンテンツの需要は今後もあるでしょうね。「ゴールのある事柄を1から順番に知りたい」という場合、1つずつAIに訊ねても良いですが「質問しないと回答が返ってこないAI」よりは、「最初から全部が書いてある書籍」の方が便利な気はします。(その書籍が想定している読者のスキルレベルが、自分のスキルと近い場合は、という前提条件がありますけども。)

……いや、どうかな。
そうでもないかも知れないかな……?

「その書籍の対象読者レベル」が「自身のスキルレベル」に合致している場合には順番に読み進めれば良いので役に立つでしょうけども、疑問点が出てくるくらいの差がある場合は、AIにその都度質問できる方が便利なので、『それならば最初からAIに「順番に解説して」と頼む方が楽だ』と考える人が増えてもおかしくない気もします。
そう考えると、順序立てて解説された書籍も、需要がなくなることはないにしても、減りはするでしょうね。

何にしても、個人ブログ内で脈絡薄く単発記事の形で「役に立つ解説を書こう」と考える意味はずいぶん低下する気がします。
AIの方が得意なことを、個人サイト内で頑張って書こうと考える意味がないので、むしろ、読み物としての日記とか、2000年代前半の個人日記サイトみたいなものにこそ価値が残るのではないでしょうかね?(笑)

ブログではない。Web日記だ!

誰でも何でも書きたいことを書けば良いので、別に需要があろうがなかろうが、何でも書けば良いわけです。
ただ、解説記事に以前ほどの需要がなくなるなら、「役に立つ記事だけを書かねばならぬ」みたいな意識を持つ意味はもう全然ないだろう、という感じで。

そこで、最初に述べた「役に立つ記事を書かねばならないと思ってしまうとブログ更新が滞る」という点に戻ってくるわけです。
役に立つ記事を書こうとすることに意味がなくなるなら、役に立つ記事を書こうと考えなくて良いだろ、と。
なので、誰かの役に立てるように書くのではなく、何でも好きに書けば良いではないか、と考えれば良さそうだな、と思いました。

※注:私の過去のブログ記事がみな役に立つ記事だなどと主張しているわけでは全然ありません。「個人サイトなんだから別に役に立たなくても良い」と言い聞かせながら書いた記事も多いんですが、どうしても「役に立つ記事を書くべきでは?」と思ってしまうと執筆数が減ってしまう、という話で。

たぶん、個人的には「ブログ」という呼称を使うから余計に気張ってしまう気もします。
あくまでも個人的な認識ですが、ブログというと何か「読み物として成立している記事にしなければならない」みたいに思ってしまうんですよね。タイトル付きで文章を書くという仕様が、そういう気にさせてしまうというか。

なので、「日記」と呼んだ方が良いのかもしれません。「Web日記」ですよ。ブログという名称が広まる前はそう呼ばれていたわけで、今こそWebの黎明期に立ち返った方が良いのかもしれません。(笑)
「ブログ」というカタカナで誤魔化されてしまうからいけないんです。「これは日記だ!」と宣言してしまう方が、何でも書きやすくなるんじゃないでしょうかね。なんせ日記なんだから、そりゃ何でもアリでしょう。
私がブログツールを使うようになったのは2004年前後あたりではなかったかと思いますが、当時は記事タイトルに日付しか入れないケースもよくありました。日記ならそれで充分ですからね。

▼当サイト内の解説コンテンツは

うちのサイト内にある解説記事は、もはや既に情報としてかなり古いので、あんまり参考にしないで下さい。^^;
リニューアル後に、更新日を元にして「この記事はもう10年前の解説ですよ!」的な注意喚起を冒頭に自動掲載すべく、その仕組みを作りかけていたのですけどもね。

なお、「てがろぐ」等のフリーCGIは私が個人的に開発しているプログラムですから、これらの解説コンテンツだけは私が「一次情報の発信元」なので、これだけは確実に意味がありますけども。(利用者が居る間は、の話ですが。)

どう考えれば継続しやすくなるか、という話

まあそういうわけで、どうやってブログ記事をコンスタントに書いていた頃のような更新頻度に戻せるか、みたいな認識というか考え方の話でした。

日記なら、他者の役に立つ記事ばかりで構成されている方がおかしいわけです。たまたま誰かの役に立つこともあるでしょうけども、書き散らしが基本です。
AIが得意なことを人間がやっても仕方がないので、むしろ「役に立たなさそうなことを書き綴っていくこと」こそ人間の役割ではないか、みたいな感じで書いていきたい気がしています。(笑)

▼ページデザインも影響する

「読み物として成立している記事にしなければならない」というか、「ある程度の長さのある記事にしないといけない」という感覚が常にあるんですけども(今回の記事も5千文字くらいはありますし)、たぶんページデザインもその一因なんですよね。
以前の記事にも書いたんですが、サイドバーをやたらと長くしてしまったので、「このサイドバーを超えるくらいの文章量を本文として書かねばならない」と思ってしまう点もいけない。
その辺は全体のリニューアルで解消しようと思っていたんですけども、そのリニューアルができていないんですよね……。┌(:3」└)┐

このサイドバーは元々「画面横の余った空間を適当に埋めるため」に設けた部分です。
なので、「このサイドバーを超えるくらいの本文を書こう」と思ってしまうのは本末転倒みたいな感じなんですけども。むしろ超えない方が望ましいというか。
超えてしまっている記事としては、例えば、「4月にエアコンを買い換えた話」とか、「SoftBankおうちのでんわを契約して設置~開通した記録」とか多々あります。

記事によって長さに差が大きいので、リニューアル後は「本文の長さ」に影響されないサイドバーに変える予定です。具体的には、目次が画面上端で固定表示されるような感じですが。既にほぼ作り上げてはいるんですけどもね。ただ、他のシステム周りがまだ整備できていないので公開には至れないだけで。

2026年にはリニューアル作業も進められるといいな……。(^_^;)
独自ドメイン取得26周年(または個人サイト開設29周年)記念として。┌(:3」└)┐

# ああ、そういうことを考えてしまうと、むしろ2027年の方が「サイト開設30周年」でちょうど良いのではないかと思えてきてしまうな……。(^_^;;;

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